【ブルーインパルスへの挑戦】第3話:航空学生一次試験に落ちたと思った私が合格を知った瞬間

こんにちは、Chakraです!

落ちこぼれだった私が、仲間や恩師の支えを受け、人生で初めて“本気”で挑んだ航空学生試験。その日々は、理数の基礎すら分からず、何度も挫折しそうになる苦しさと、それでも空を目指す気持ちで前を向いた、忘れられない夏でした。

理系の友人たちは、冗談を言いながらも嫌な顔ひとつせず何度も教えてくれ、担任の先生も「お前が本気なら俺も本気で応援する」と寄り添ってくれました。

そして迎えた航空学生一次試験本番。この夏の努力の成果が試される瞬間がやってきた。

【試験当日】航空学生一次試験、努力が報われない現実

試験前日、友人たちが「頑張ってこいよ!」と笑いながら声をかけてくれました。いつもはふざけあってばかりの仲間が、ふざけながらも真剣なまなざしで送り出してくれたのを、今でも鮮明に覚えています。

そして迎えた航空学生試験当日。これまでの努力をすべてぶつけるつもりで、少しだけ早く会場に向かいました。静まり返った試験会場、なんとも好まない雰囲気。

ここまできたら「やるしかない!」と自分に言い聞かせて、気合十分でスタートの合図を待ちました。

問題が配られ、最初のページをめくった瞬間から、頭の中は「?」でいっぱい。あれほど準備したにもかかわらず、出題された数学の応用問題も、物理の公式も、まるで記憶の引き出しごと消えてしまったかのよう。必死に思い出そうとするほど焦りが増して、思考は空回りするばかり。

途中、何度も深呼吸をして冷静さを取り戻そうとしましたが、それも長くは持たず、気がつけば何問も空白のまま時間だけが過ぎていくばかり。問題用紙をにらみながら、じりじりと自信が崩れていくのを感じました。試験終了の合図が鳴った瞬間、私は鉛筆を置き、確信しました。

「これは、落ちたな…」

心の中でそうつぶやいたのは、自己弁護でも言い訳でもなく、紛れもない現実でした。

試験会場を後にするとき、私の心に残っていたのは、頑張ったという思いよりも、結果を出せなかった自分への悔しさと情けなさ、そして友人たちへの申し訳なさでした。

「現実はそんなに甘くない…」

歩く足取りも重く、何もかもが終わってしまったような、そんな感覚でした。

【割り切り】気持ちは完全にバンド活動へシフト

航空学生の一次試験を終えた私は、あまりの手応えのなさに落ち込み、気がつけば気持ちはすっかりバンド活動へと傾いていました。

地元では毎年、全国大会につながる「ティーンズミュージックフェスティバル」の南九州ブロック大会が開かれており、その本番に向けて、仲間たちと毎日音楽に情熱を注ぐ日々にシフトしていきました。

当日は複数のバンドに掛け持ちで出場し、そのうちの一つが大賞を受賞するという、まさかの快挙。信じられないような奇跡が起こったのです。

「パイロットの道もいいけれど、音楽の世界も面白いかもしれない」

音楽で生計を立てることこそ、厳しい世界。それでもミュージシャンになってみたいとも密かに思っていたのも事実でした。

その頃にはもう、航空学生の一次試験を受けたことすら忘れていたのです。

【奇跡の合格発表】担任の叫びと込み上げる感情

バンド活動に夢中だった私は、航空学生一次試験の合格発表日すら完全に忘れていました。「受かるはずがない」と完全に思い込んでいたからです。

そんなある日。発表日当日とも知らず、私はいつものように学食で友人たちと他愛ない話をしながら昼食をとっていました。すると突然、斜め45度の方向から、猛ダッシュで駆けてくる担任の先生の姿が視界に飛び込んできました。

「おくやん!おくやん!受かったって!!」

突然の叫び声と、両肩が抜けそうなほどの勢いで私を揺さぶる担任のあまりの興奮ぶりに、私も友人たちも一瞬フリーズ。普段は落ち着いている先生が息を切らせて叫ぶ姿に、ただならぬ気配を感じました。

「え?何がですか?」

そう聞き返すと、先生はさらに大きな声でこう叫びました。

「こおくうがくしぇい!受かったよ!!」

一瞬、何を言われているのか理解できず。

「こおくうがくしぇい?」

先生の興奮した表情、そして周りの友人たちの目を丸くした表情に、ようやく私は現実を理解しました。

「航空学生!」

「ウソでしょ?受かったんですか?」

「本当だよ!やったな!頑張ったな!

先生のその言葉に、「マジで…?」とつぶやいた瞬間、こみ上げる感情が胸を突き上げました。

【覚悟の瞬間】“本気スイッチ”が入った日

まだ一次試験に過ぎないとはいえ、発表日すら忘れていた自分に、思いがけず訪れた「光」。そして何より、自分以上に喜んでくれている先生の姿に、胸が熱くなりました。

実感はまだ追いついていない。でも、この瞬間、確かに自分の中で何かが変わりました。自信なんてなかったけど、あの日の努力が無駄じゃなかったんだ。そう思えた初めての瞬間。

興奮冷めやらぬ先生の姿に背中を押されるように、私は心の奥で静かに決意しました。

「ここからは、もう誰にも負けない努力をしよう」

この瞬間から、私の“本気スイッチ”が完全に入りました。 それは、夢を追う者としての第一歩を、ようやく踏み出した瞬間でもありました。

次回予告

奇跡的に突破した航空学生の一次試験。しかし、これは三次試験まである中の最初の関門にすぎません。

次は、厳しい基準が待ち受ける二次試験「身体検査」。当時の裸眼視力の基準は、なんと1.0以上!視力がギリギリだった私は、緊張感MAXでこの試練に挑むことになります!

おまけ|【心が軽くなる一冊】悩まない人の考え方

私の好きな本に、読んでいてスッと心が軽くなる一冊があります。
その名も、『悩まない人の考え方』

目標に向かって頑張っているけど「このままで大丈夫かな…?」と不安になったり、多忙すぎて「もうメンタル限界かも…」と感じたり、人間関係に振り回されて心が疲れてしまったり…
そんなふうに感じている方に、ぜひ読んでほしい一冊です。

著者は、東証プライム上場企業「北の達人コーポレーション」の社長・木下勝寿(きのした かつひさ)さん。一度は起業に失敗し、無一文で北海道に移住。そこからパソコン1台で起業し、社員たった70人で一部上場、時価総額1,000億円企業へと成長させた、まさに逆転の実践者です。

そんな木下さんが、「悩ましい人に振り回されず、自分の時間と心を守るには?」というテーマで、誰にでも実践できる考え方を教えてくれます。

★世の中には「悩まない人」=「メンタルが強い人」または「ポジティブ思考な人」という誤解が蔓延している。
しかし、悩むかどうかと、メンタルの強さ(メンタルタフネス)、ポジティブ思考は関係がない。
違いは、「悩まないスキル」を持っているかどうかだけだ。

★「悩まない人」はどんな悩みも一瞬で解消すると知っているので、悩みに気づいたときに“その場で”なんとかしてしまう。
この思考アルゴリズムが作動するようになると、問題にぶつかって悩みが生まれそうになった“瞬間”に思考が動き出すので、もはや悩み自体が発生することがなくなる。

✔︎ 嫌な相手にイライラしないための“割り切り”のコツ
✔︎ 「自分が変わるしかない」の真意とは?
✔︎ 優しすぎる人が損しないための思考法

読んだあと、心がふっと軽くなる。そんな“考え方のヒント”がぎゅっと詰まった一冊です↓↓

「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30 | 木下勝寿 |本 | 通販 | Amazon
Amazonで木下勝寿の「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30。アマゾンならポ...