【ブルーインパルスへの挑戦】第5話:T-3練習機で三次試験!航空学生適性検査でまさかの…?

こんにちは、Chakraです!

前回は、厳しい身体検査において最大の関門だった視力検査を、家族の支えと自らの努力で乗り越えたエピソードをお届けしました。

そして今回ついに、航空学生の最終関門である「三次試験」に挑みます。

実際にT-3練習機に乗り込み、空を飛び、自分の「空への適性」を試されるこの試験は、まさに描いてきた夢そのもの。しかし、その夢の舞台は、想像とはまったく違う試練の始まりでもありました。

ワクワクとドキドキが入り混じる中で迎えたその日。 私を待っていたのは、空の感動、そして思いもよらないものでした。

航空学生最終関門!T-3練習機で挑む三次試験

初めて足を踏み入れた山口県・防府北基地。基地のゲートをくぐった瞬間、そこには規律と緊張感がただよう空間が広がっていました。

目の前に現れたのは、整備された滑走路の向こうに美しく整列したT-3練習機たち。その静かなたたずまいと、ピカピカに磨き上げられた機体に、思わず息をのむほどの感動を覚えました。

「かっこいい…」

厳かな雰囲気のなか、規律正しく行進する航空学生たちの姿や、プロペラ機独特のエンジン音。ここが夢見ていた本物の舞台であることを改めて実感させてくれたのです。

「本当に、ここまで来たんだ…」

適性検査前の丁寧なブリーフィング

試験は2日間にわたり、午前と午後に1フライトずつ、計4回のフライトが実施されると説明を受けました。

「よろしくお願いします!」と、少し緊張しながらも自分なりの元気を込めて教官にあいさつ。

教官は笑顔でうなずき、防府北基地周辺の地図を広げながら、実際に飛行するルートや空域、そして試験で行う操縦内容について一つひとつ丁寧にブリーフィングしてくれました。

飛行中の安全確認の方法、姿勢指示器の読み取り方、そして天候の影響や緊急時の対応まで。そのどれもが、今まで本でしか知らなかった「現場の空」の知識で、私は目を輝かせながら聞き入っていました。

ブリーフィングが終わると、いよいよ救命装備のフィッティングへ。

ヘルメット、フライトスーツ、パラシュート付きのハーネス…どれも初めて身に着ける装備ばかり。

ずっしりとした重量と、体にピタリとフィットするその感触に、「ついに自分が空に飛び立つんだ」という実感が体の奥からこみ上げてきて、胸が熱くなりました。

初フライト|コクピットから見る感動の空

部屋を出ると、朝陽を浴びてまばゆく輝くT-3が、整然と並んで待っていました。その光景は、まさに空の入り口。金属の機体が放つ反射光の美しさに、思わず息を呑みました。

機体の前では、整備員とぴしゃりと息の合った敬礼を交わします。無駄のない整備動作、鋭い眼差し。そこには「日常」とは別次元の、本物のプロの世界がありました。

後席に乗り込んだ瞬間、シートの感触と同時に緊張感がピークに達します。エンジンスイッチが入ると、プロペラの轟音と振動が機体全体を貫き、それがそのまま体に響き渡ります。

「これは夢じゃない、現実なんだ」

前席の教官とラジオチェック。「問題ありません」の一言で、いよいよ現実の試験が始まる合図。

タクシーアウトして滑走路へ。キャノピーが静かに閉じられたその瞬間、音の世界が変わり、そこはまるで「別の次元」に足を踏み入れたような感覚に包まれました。

「ではいくよ」

ゴオォォォ……と轟音が響き渡り、T-3は滑走を開始。身体がふわっと浮き上がり、空へと吸い込まれていくような感覚。すべての景色が一変し、日常が遥か下に遠ざかっていく。

眼下に広がる防府の街並み、点在する家々、遠くに見える緑の山々と光る海。

「すごい…」

そのとき、自分が高校3年生であることも、地上での悩みも忘れていました。ただ“空”の中に自分が存在している、そんな不思議な感覚が心を満たしていきました。

教官の指示で操縦開始|I HAVE CONTROL!!

感動に浸る間もなく、すぐさま適性検査が始まりました。

「では、まっすぐ飛んでみてYOU HAVE CONTROL

「I HAVE CONTROL!!

初めて触れる操縦桿。スティックを握る手に自然と力が入り、目の前の計器に集中します。

できるだけ無駄な動きをせず、真っすぐ飛び続ける。簡単に聞こえるその課題が、実際には驚くほど繊細で奥深いことを痛感します。

「次は右に旋回してみて」

姿勢指示器を見ながら、ドットが中心からずれないよう注意して、ゆっくりとスティックを右へ。高度が落ちないように細心の注意を払いながら、空中での「自分の存在」に集中していきました。

風の流れ、機体の傾き、音の変化。それらすべてに五感を研ぎ澄ませながら、ただ「空と一体になる」ような気持ちで操縦を続けました。

フライト中に発覚した事実|自分も知らなかった自分

しかし、その感動は突然かき消されました。

フライトの終盤、胃の奥にじわじわと広がる不快感。それは、これまで感じたことのない種類のムカムカでした。

ん…なんか、おかしい。気持ち悪い…?

一気に集中力が途切れ、呼吸も浅くなり、額にじわっと汗がにじんでくる。

まさか、飛行機酔い!?いや、そんなはず…

今まで車で一度も酔ったことのない自分が、まさか空で酔うなんて…その現実を受け入れられずにいました。

「教官、すみません、気持ち悪いです…」

すぐに異変に気づいた教官は、「無理しなくていいよ。次もあるから」と優しく声をかけてくれました。

でも、ここで諦めたら…」そんな思いが頭をよぎります。

「いえ、大丈夫です!」

意地と、負けず嫌いの性格が、そう答えさせました。

しかし、気合だけではどうにもならないことがある。次の瞬間、吐き気の波が一気に押し寄せ…

「うっ…」

我慢しきれず、震える声で言いました。

すみません。やっぱり無理です

「OKじゃあ帰ろうか」

基地へのリカバリー中は、何も考えられず、ただただ苦しさに耐える時間が過ぎていきました。

フライト後の苦悩と決意|午後のフライトへ

T-3から降りた私は、他の誰よりも早く控室に戻りました。

静まり返った控室の中、一人椅子に腰を下ろすと、胸の奥から深いため息がこぼれました。

「情けないな…」という自分への声が、頭の中にじわじわと広がっていました。

「あんなに楽しみにしてたのに…」

悔しさと気持ち悪さがじわじわと残る中、午前の試験で自分が「飛行機に酔う体質」だと初めて知ったのでした。

そして、気づけば午後にはまたフライトが残っている。あと3回もある。という現実が重くのしかかってきました。

本来ならワクワクしていたはずの試験が、今は「もう飛びたくない」という気持ちにすり替わっていくのを感じていました。

「午後も飛ぶのか…」

昼食の時間になっても、胃は受け付けず、水だけを口に含む。それでも、基地のスピーカーから聞こえる他の受験生の動きやエンジン音が、再び私の心を呼び覚まそうとしていました。

次回予告

午前のフライトで味わった「初めての飛行機酔い」

あれほど楽しみにしていた三次試験が、一瞬にして「空の地獄」へと姿を変えました。

しかし試験はまだ終わっていない。あと3回のフライトが残っている。

本当に自分はこの空を乗り越えられるのか?
逃げ出したい気持ちと、それでも空を諦めたくない想いが交錯する中、午後の空へ、私は再び飛び立とうとしていました。

おまけ|男の美肌ケア2

夏に向けて紫外線対策が気になる季節ですね。

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