背面飛行の洗礼!6番機修行のはじまり

こんにちは、Chakraです!

前回の記事では、ブルーインパルスの1年目は守破離の『守』にあたり、師匠から学ぶ大切な時期であるとお伝えしました。

2012年、ブルーインパルスの6番機要員として第11飛行隊に配属され、井上英昭チーター師匠のもとで1年間、6番機伝統の技を学びました。

まさに【守】の始まりです。

チーター師匠との学びの始まり

ブルーインパルス師弟関係

チーターさんはどんな人かというと、

『ずっと一緒にいたい』と思う人。

えーと、付き合ってないですよ笑

戦闘機パイロットには、フライト時と普段の姿にギャップがある人が多いですが、チーターさんはいつでも穏やかで誠実な方で

失敗して落ち込んでいる時も、『大丈夫大丈夫、大丈夫大丈夫』と励ましてくれ、成功すると『チャクラすごいな!オレより上手くなるなよ』と冗談交じりに褒めてくれる。

そんな尊敬する師匠のもとで始まった訓練。

しかし、はじめは苦難の連続でした。

初めての訓練:背面飛行の壁

まず最初に訓練するのは何か?

何だと思いますか、そう、『まっすぐ飛ぶこと』です。

しかも、背面で。

いくらF15で空中戦をしていたからといっても、背面飛行を維持することなどやったことがありません。

『チャクラ、じゃあ背面にしてみて。急な操作はせずに、ゆっくりでいいから。』

「はい、ではいきます!」

右ロールをヨイショ!

「あれ? 背面じゃなくて…」

後席のチーターさん、爆笑。

何が起きたかというと、

一回転してました!

この意味、分かりますか?

背面飛行をするには、スティックを右に思い切り倒します。そして、背面になる前にリード(余裕)を持ってロールを戻します。

初めてやった私は、あまりのロールの速さにスティックを戻すタイミングが完全に遅れてしまい、背面を通り過ぎて一回転していたのです!

例えるなら、ピッチャーが投げたボールを、キャッチャーが捕った後にバットを振るようなもの。(違うか笑)


『チャクラ、もう一回やってみて』

「はい、ではいきます…」

ヨ・イ・ショ。

今度は慎重になりすぎて、ロールが遅くなり、高度がどーんと落ちる。

「出来る気がしない…」

その後も何度もトライするものの、思うようにいかず。

「こんなにもできないものか。センスないな…」と思ったのをハッキリと覚えています。

師匠の技に圧倒される

そんな凹んだチャクラに、チーターさんは『大丈夫大丈夫、大丈夫大丈夫。何回もやれば絶対できるから!』と励ましてくれました。

その日は、午後からチーターさんの後席に乗せてもらい、5番機との訓練を見取り稽古。

離陸から驚きの連続。ムダのない機動、そして落ち着いた挙動。

背面飛行もピタッと止める。しかも背面のまま微動だにせず編隊を組んでいる。

そこからタッククロスとか、この人、神か!!

ブルーインパルスチーター

ふぅ、初めはみんな初心者だ、明日も頑張ろう。

こうして、私の6番機訓練の日々が始まりました。

コメント

  1. kayochan82 より:

    Hachiさんがアグレスに行った時も先輩を見て「おれ、できるのかなぁ」と圧倒されたとおっしゃってましたが、次のステップに進むと言うのは技術もメンタルも相当鍛えられる事なのですね。
    言えたらでいいのですがブルーに選抜されたけど「ついていけません」で1年持たなかった方もいるのでしょうか?本人からでも上司からでも。もしそれが無ければ選ぶ側の「目」が凄いと思います。一般企業ではそこがダメダメで苦しむ人が多いのでちょっと気になりました。

    • Chakra より:

      コメントありがとうございます!
      高いレベルが求められる環境では、技術だけでなく、メンタル面も大きな試練がありますね。
      ご質問に関しては具体的な事例は私は分かりませんが、チーム作りや個々の適応力が重要な要素であることは間違いないと思います!