こんにちは、Chakraです!
突然ですが、展示飛行中にスピーカーから流れる「ナレーション」に耳を傾けたことはありますか?
実はこのナレーション、ただの解説ではありません。
ブルーインパルスの魅力を“視覚だけでなく心でも味わえる”ようにしてくれる、大切な存在なのです。
この記事では、かつて私自身がナレーションを担当していた経験をもとに、その魅力や裏側の訓練、そして誰がどのように担当しているのかまで、リアルな視点でご紹介します。
ブルーインパルスの展示飛行にはナレーションがあるって知ってた?
航空祭で大人気のブルーインパルス。
実はその展示飛行中、地上からリアルタイムでナレーションが行われていることをご存知でしょうか?
演目の名前、進入してくる方向、隊形の変化など…観客がより深く理解できるよう、丁寧な解説がスピーカーから流れています。
展示飛行中、コックピットの中では集中力が極限まで高まっている一方で、地上ではナレーターが観客の期待を高め、 その瞬間を最大限に演出してくれている。そんな“空と地上の連携”が、ブルーインパルスの醍醐味でもあります。

ブルーインパルスの展示飛行が何倍も面白くなる!ナレーションの効果とは
ナレーションの有無で、展示飛行の見え方は大きく変わります。
ナレーションがあると…
- ブルーインパルスの隊員の名前や出身地
- ブルーインパルスの歴史
- 次の演目の名前
- どこから進入してくるか
- 演目中の機動がこの後どうなっていくか
- 操縦の難易度
- 各機の役割
などがリアルタイムで説明されるため、「なるほど、そういう動きだったのか!」と理解しながら楽しめるのです。
たとえば「チェンジオーバーターン」や「タッククロス」といった演目も、名前や意味を知らないと「すごい飛び方」で終わってしまいがちですよね。
ナレーションはまさに、ブルーインパルスという“芸術飛行”の鑑賞ガイド。
地上の展示からChakraで例えてみますね。
ウォークダウンと呼ばれるパイロットが並んで歩いているシーン。ナレーターは以下のように説明しています。

「6番機、オポージングソロ、1等空尉、奥山敬仁、航空学生55期、鹿児島県出身!」
これを聞くと、「チャクラは航空学生55期なんだ、鹿児島ね~」などが理解できますよね。
また、飛行中のナレーションの例を挙げると、
「会場正面をご覧ください!次は、ブルーインパルスから、みなさまの幸せと平和を願って、日本一大きなハートマークを描きます!」

空を見上げると、スモークの軌跡が大きなハートになっていく。
日本一大きなハートマークだなんて、「好きな人と見たいな♡」なんて思いますよね。
このように、空と地上、両者の絶妙な連携があってこそ、ブルーインパルスの展示飛行は“完成”するのです。
ブルーインパルスのナレーションは誰がやってるの?
このナレーション、誰がやってるかご存知ですか?
実は、ブルーインパルスには「専任のナレーター」というポジションは存在しません。
展示飛行でナレーションを担当するのは、1年目のブルーインパルスのパイロットです。
なぜ1年目?かというと、まだ訓練中であり、航空祭などで展示飛行を行えないので、1年目のパイロットがナレーションを担当します。
訓練中とは言えども、実際に自身の訓練をしたり、先輩の後席に搭乗してブルーインパルスのリアルを見ていますので、タイミングよく、説得力のある言葉で伝えることができます。
演技の展開や空中での隊形変化を正確に把握しつつ、それを分かりやすく言葉にして届ける。
この“地上での飛行任務”も、ブルーインパルスの大切な役割のひとつです。
ブルーインパルスの任期について気になる方は、こちらの記事をご参考に↓
ブルーインパルスのナレーションにも訓練があるって知ってた?
ナレーションにも当然ながら、訓練があります。
具体的には、地上での先輩からの指導によるナレーションの訓練が行われています。
- 演目ごとの解説文の理解
- 会場の音響システムとの調整方法
- 天候による演目変更に即応する柔軟性
- 観客への届き方を考えた「伝わる」話し方の練習
私自身、「伝わる」話し方については、非常に苦労しました。
ナレーションをやってみて初めて気付きましたが、ブルーインパルスのナレーションは「普通に話す」だけだと「棒読み」になり、気持ちが全く伝わりません。
普通に読んでいるつもりでも、聞いている人にはただの棒読みのように聞こえてしまう。だからこそ、実際には「ちょっと恥ずかしいくらい大げさに」話して、ようやく“伝わる”ナレーションになります。
Chakraのブルーインパルスナレーションデビューはどこだった?
私のナレーションデビューは、大分での展示飛行でした。
イベント名は 「大分市制誕生100年記念・別大国道完全6車線化完成記念イベント」

ナレーションの最初の一言は、こんな感じです。
「みなさま、本日は、大分市制誕生100年記念・別大国道完全6車線化完成記念イベント、別大国道サイクル&ジョグ、海風を感じて、にお越しくださいまして、誠にありがとうございます!」
正直、原稿を渡されたとき「これ絶対噛むやつやん!」と心の中でツッコミを入れたのを覚えています笑
展示飛行がスムーズにいけばいいのですが、展示飛行のスケジュールは天候や状況によって直前で変更されることが多く、それに応じてナレーションの内容やタイミングも臨機応変に調整しなければなりません。
本番中に慌てず、冷静さを保ちつつも、観客の心に届くように熱意をもって語る。
この“冷静さと情熱の両立”が、ナレーターにとって最も大切なスキルだと私は思いました。
ナレーションはブルーインパルスを120%楽しむ特効薬!
ナレーションがあるだけで、展示飛行がまるでドキュメンタリーのようにドラマチックになります。
「ただ見て終わる」ではなく、「意味を知り、感じて、記憶に残る」体験に変わります。
演目の背景を知れば知るほど、パイロットたちの技術やチームワークにも感動するはず!
これから航空祭に行かれる方は、ぜひ「耳」でも楽しんでみてください。
そして、ナレーションの裏側にも多くの努力と誇りが詰まっていることを、少しだけ思い出していただけたら嬉しいです!
おまけ
写真はナレーションデビューの大分↓
左は姪っ子、右は長男

もう中学生…
いや、あと1年で高校生だ…
コメント
大分でのナレーション懐かしいですね😆
あそこがデビューだったとは初めて知りました😅
予行日は、最悪でしたけど、
本番は、雲が低くくて視程もイマイチでしたけど、
何とかフライト出来て良かったです。
フライトリーダーはGUYさんでしたね😌
奥村さん、隊長と一緒に撮って貰った写真は今でも大事にしておりますよ😊
コメントありがとうございます。
そうなんです、大分がナレーションデビューでした。よく覚えてらっしゃいますね!
本番はなんとか飛べて本当によかったです。
ナレーション泣かせのデビュー戦でしたが、今となってはいい思い出です!笑
わかりやすい解説ありがとうございます😊何回見てもいつも感動して泣きながら撮影しています。
コメントありがとうございます。
ナレーションを近くで聞きながらブルーインパルスの展示飛行を見ると、気持ちが高まりますよね。
これからも素敵なお写真を取り続けてください!
お疲れ様です。
文中にもありましたが、天候急変等で演目の変更がある場合、ナレーションも変わってきますが、台本も咄嗟に差し替えるのでしょうか?
「好きな人と見たいな♡」
ロマンチストやな😂😂😂